2012年7月30日月曜日
響く音の自然科学♪ その⑪
春がすぎ、生き物たちの夏がやってきています。
アサガオやヒマワリが咲いてます。
そしてチョウやハチ、アブが涼しい朝に、花から花へと花粉を運びます。
鳥たちは、昆虫をさがして、朝早くからきれいな鳴き声を出して空を飛びまわります。
春に、遠く南の国から渡ってくる鳥たちもいます♪
カッコウやホトトギスも南の国から日本にやってきます。
遠く旅をして、餌を求め、子育てをしにくる渡り鳥の中で、彼らはとても不思議な行動をとります。
カッコウはホオジロやモズ等、他の鳥の巣に卵を生むのです。
巣の持ち主のヒナより早く生まれ、巣の持ち主の卵やヒナを外に放り出してしまうのです。
そして自分だけを育てさせる工夫をします。
『托卵(たくらん)』と呼ばれる戦略的な子育てと呼ばれています。
渡り鳥は、長旅でずいぶんとエネルギーを使い、体温の調節がうまくいかなくなると聞きます。
より体温が安定した他の鳥に育ててもらう知恵が生まれてきたのでしょう♪
カッコウは、その鳥の卵に模様を似せるなど、見破られないようにするための能力も発達させたのです☆
ツバメは3月に渡ってきて、民家の軒先等に先ず巣をつくり、
春に出てくる昆虫を餌に子育ての準備をします。
春の訪れの風物詩です♪
カッコウは、他の鳥の巣作りが終わる5月ころにやってきます。
大陸を移動した疲れた体で巣作りをすることはなく、他の鳥の巣をさがして卵を生みます。
ひな鳥は、巣の持ち主のひなの鳴き声を覚え、巣の持ち主から餌をもらいます。
ヒナの大きさは、持ち主よりも大きいこともあります。
しかし、持ち主はわが子と思い育てあげます。
何万年もかけて生みだされたアイデアは、苦手な子育てを克服し、
同時に世界を渡り、心地よい環境での生活を獲得したのです♪
そしてそれは、他の鳥の鳴き声をまねることで、実現します☆
『音』は、生物をその気にさせるのです♪
歌い、そして鳴くのが得意な鳥たちが、
その技術を生かし、生活環境を作っていきます☆
美声で有名なウグイスの巣には、ホトトギスが『托卵(たくらん)』します。
よほどきれいな声で鳴かないと、だませそうにありませんね☆
カッコウやホトトギスが出したアイデアは、
私にとって、世界を渡るためのヒントがあるかもしれません♪
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