2012年11月25日日曜日

脳に響く音とは♪ その⑥















バレエ『白鳥の湖』のお話です♪

『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』と共に3大バレエと言われています。

チャイコフスキーはバレエのためにこの楽曲を創りました。

ダンスのために作曲することは、音楽本来の目的であると私は思っています☆

バレエから多く刺激を受けています♪




ダンスと音楽、視覚と聴覚、で聴く舞台音楽は、脳で音楽を聴いているということがよくわかります☆

脳で聴く音楽には可能性があります♪



私たちは妄想を抱き、可能性を信じ、想像することができます。

進化した人間の脳がそのように働くからでしょう♪




『白鳥の湖』は演目が有名なだけに、バレエを代表する見どころが沢山あります。


音楽では、オーボエがソロで主旋律を吹く『情景』(第2幕・第10曲等)を聴いたことがない人はいないでしょう。

演出では、性格が異なるオデット(白鳥)とオディール(黒鳥)を同じバレリーナが演じることに話題が集まります。

振り付けでは、黒鳥の32回転スピン(フェッテ)が高い技術レベルが要求されていると言われています。



舞台を見る前の私は、少なからずこのような知識から脳が妄想を抱き、期待感を創りました♪

また、映画『ブラック・スワン』をバレエを見るために鑑賞しました♪

ここでは、舞台セットや衣装、メイクの素晴らしさにも可能性を感じたのです☆

さらに王子が黒鳥に誤って告白し、それに気付いた絶望の瞬間の演技・演出にも期待感を感じました♪

どのように舞台では演出されるのか楽しみでした。























東京バレエ団の『白鳥の湖』は圧巻でした♪



バレエには、歌詞や台詞がありません。

音楽で、情景や状況を創り出します。

それ故、想像力が働き、舞台に集中できるような気がしたのです☆



『情景』の有名な旋律は、異なるパートで数回演奏されていましたが、

白鳥を黒鳥に変身させた悪魔が登場する時に流れる音楽でした。

『悪魔』の情景・状況を表現していたのですが、これ以上にない素晴らしい楽曲だと感じました♪


幕間開け後に、音楽なしで王子が登場し、ステップを踏んで2,3の動きがあった後で大きくジャンプする場面では、

舞台に着地した瞬間、指揮棒が動き、音楽が始まりました。

このようなシーンが何回かあることに気付き、

指揮者はダンサーをも見て『音』をコントロールしていることが分かりました♪

カーテンコールでは、王子、白鳥の両主役と振付師が登場して挨拶をするのですが、今回は指揮者も加わり、

舞台を演出した4人の主役に拍手が集まりました。




『脳』で聴く『音楽』には、大きな可能性を感じます☆

私は、『白鳥の湖』を観て、バレエの創作曲を創ることに決めました♪




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前回、クラシックバレエ『ドンキホーテ』にインスパイアされて創作した、だっぷ☆サウンドです♪

プロローグを含む6幕の世界観を、ロックでイマジネイトした作品となります。

第1幕第2場 『strong wind has risen』 をYoutubeにて試聴できます♪



2012年11月15日木曜日

脳に響く音とは♪ その⑤
















ローマ神話の曙の女神アウロラは、知性の光、創造性の光を放っていると言われています♪

太陽神ヘリオスの先陣を切って天を渡っているさまは、

極地で見られるオーロラの由来となったことがよくわかります☆



オーロラは「太陽風」と呼ばれるプラズマ粒子の流れが地球磁場と緩衝して、

大気中の粒子と衝突するときに輝くとされています。

その光は、酸素や窒素の高いエネルギーによって色が決まるそうです♪

美しい自然の壮大なエネルギーをいつか現地で感じてみたいです☆




このオーロラには音 (auroral sound) があると言われています♪

多くの人が同時に聞いたこともあれば、隣同士にいて一方にしか聞こえなかったこともあるらしいのです。

また、強いオーロラが出ても何も聞こえないこともあるとのことです。




多くの体験者はこの音がその眼に見えるオーロラの動きと同調して変化すると主張していて

そのことが、観察や録音等の研究によって確認されています。


オーロラが網膜の広い範囲を同期して刺激することで視覚情報が聴覚へと漏れだす

共感覚的現象ではないかとも言われています☆




金星や木星、土星でもオーロラ現象は見られるそうです。

地球と違う大気の中でも、オーロラは響き渡ります♪

オーロラ音楽は、空気を通じることなく、聴覚へと刺激を運び『音』を伝えます☆




耳には聴こえない『音』が脳を揺らし、『音』を伝えるのでしょう♪

『音楽』には可聴範囲で聴こえる『音』を超えたメッセージがここにもあると思っています♪

2012年11月8日木曜日

脳に響く音とは♪ その④
















新月の近くでは、夜空の星がきれいに見えます☆

見えない月には存在感があります♪



人間は完璧なものに目がいかないということを聞いたことがあります。

自分の欠点が気になったりするものです。


アップルコンピューターのロゴマークはそんな人間心理を利用して、

かじられたリンゴになっています。

見えない部分に存在感を感じるからでしょう☆




『音楽』はどうでしょうか?

人間の可聴範囲は他の動物とは違う周波数を持っています。

コウモリが真っ暗な洞窟で自由に飛行できるのは、洞窟に『音』を響かせて反射する音を聞き、その距離を認識すると言われています。

イルカは高い周波数の『音』を聞きとる能力があり、遮られた壁の向こう側の景色さえも見ることができます。

彼らは他のイルカや魚等を確認するだけではなく、相手の内臓の位置をも確認できると言われています♪



哺乳類の頂点で進化している人間は、その機能が必要な『音』にだけに反応するようになったのでしょう。

しかし、私たちは聴こえない『音』に響くことがあります♪



ライブ音楽を聞いていると、低音の聴こえない音が振動にかわり、耳に入る『音』とは異なった感覚を体験することができます。

これらが、ライブの臨場感を表しています☆


CDなどで録音した音は、データーの圧縮のため高音や低音の聴こえない周波数はカットの対象になり、

スピーカー等の再生機器の限界を含め、現場の『音』が正しく届かないのは事実です。

また、MP3などの圧縮技術がデータ量をさらに軽くすることによって、世界中のコンピューターを通じて『音楽』が広がって行きます。

『音楽』もファッションや流行になることができるツールとなり、消耗品として扱われる商品にもなりました。



見えない月は視覚では捉えることはできませんが、重力として存在しているので引力は変わらず海を引っ張り、満ち引きを起こしています。

私たちの体液や血液をも引っ張り続けていることでしょう♪




『音楽』にも、聴こえないけれど伝わるエネルギーがあると思っています♪

歌詞のない『音』にメッセージが吹き込まれているように・・・




この感覚が、言葉のもつ役割と違った意味があるのではと考えています♪

かじられたリンゴの部分を見ることで、完ぺきなリンゴの形を想像できるように、

『音』にメッセージを含めていくことができればと思います♪

2012年11月2日金曜日

脳に響く音とは♪ その③























人間の脳は体重の2%しかないのに、20%の酸素を消費しています。

シナプスと言われる神経を伝達する細胞が100兆個もある巨大なネットワークは、

地球上の進化の結晶であり、宇宙で一番複雑とも言われています♪



知覚を認識する側頭葉は、脳の30%を占めるもっとも大きな組織です。

空間における音源の位置や音程を特定するように働きかけ、

それぞれの周波数に対して反応する完全な周波数マップを持っていると言われます。

また、倍音(添付画像の波長を持つそれぞれの音)に対して興奮することも分かっています。

なんて素晴らしい機能があるのでしょうか?




脳にその機能があるからこそ、古代の弦楽器から近世のピアノに至るまで倍音を基本に作られたのでしょう♪

心地よい響きを聴き分け、記憶し、『音』を再現することを可能にしました☆




人間だけが発達している前頭葉にもヒントがかくされています。

思いやりや自己犠牲の人間らしい感情を生むこの組織は、本能を超えた高級な愛を創り出します♪

愛情ある接し方が幼児期に反映されるのも前頭葉の働きです。

その子の恋愛に影響されるとも言われています。


芸術や思想を創り出す大切な思考は、命をつなぐ自律神経とは異なった場所で働きかけます。

クロマニヨン人は原人の中でも前頭葉が厚く、ラスコーの洞窟で発見された絵には芸術性が確認されています。

きっと、『音楽』に対しても興味を持ったに違いありません☆


















これらはドーパミンという物質に影響されると言われています。

ドーパミンは大脳基底核という神経の集合体へ働きかけ、脈絡のない言葉を発したり、芸術的な思考も左右します。

このあいまいで無意味な働きが、人間の不完全さを創り出し、また唯一の発想を生みだすのでしょう☆

私たちは妄想を抱き、可能性を信じ、想像することができます。


無意識で『音』と触れ合うことができる能力と、

不完全であいまいな脳の働きが『音楽』を創り出しているのかもしれません☆



そして永遠にどこまでも問い続けるのでしょう♪